障害者支援施設 K厚生園
千葉県富里市にある障害者支援施設の建て替え計画である
入所者50人を賄う施設としてこれまでの従来型の施設から4つのユニットにグループを分け
より一人一人のケアの向上を図った。
エルピザの里同様、中庭を配し、その周りにユニットを沿わせる計画として
利用者の自由な活動、居場所の選択の自由が可能な計画としている
エルピザの里では、玄関口に交流ホールを配し
ホールを起点としながら地域社会との繋がりを確保することを目指したが
ここでは、より日常の繋がりを持たせるべく、半屋外のエントランスを外部に開放できる仕舞とし
建物自体でのセキュリティを確保することで
その外側の敷地内は日常的に近隣の人が入ることが可能な計画とし
また、その範囲においては、近隣の日常的な公園的機能を持たせることで
より、社内との接点が確保できるよう計画した
通常利用者が使う食堂についても、
不定期的に、地域へ開放されたレストランに変化できる計画とすることで
利用者の就業訓練と地域との交流が可能な計画としている
障がい者の社会的地位を高めることで彼らの居場所を作ること
障がい者と交流することで生まれる
我々における社会的ストレスの低減や、癒やされる効果によって
SNS時代における社会が抱える
歪な人間関係の解消のきっかけの一つになる彼らの存在を大切にしたいと考えている
研修室からなる施設だけではなく、子供の遊び場、引きこもりの子供達の学びの場などが集まった
これからの多様性を問われる施設となる
我々は、昨今の多様性が全面に押し出された
ある意味強制的な交流環境ではなく、個のプライバシーが守られた
また交流の選択が自由な環境となるようにしながら
多様性を受容する優しく守られた「個」の環境を作り
それ等が緩やかに寄り集まってできる環境を作ることで
人・地域・社会との繋がりを柔らかく確保し
共に学び合える器を作り出したいと考えた