エルピザの里
千葉にある知的障害者支援施設であある
入所を主体とした施設として老朽化を迎えた既存施設を解体し
新たに建て替える計画である
敷地の半分を占めている既存施設を壊しながら
かつ、運営を止めずに改築するために
敷地後半部分を一期工事として、そこに一時引越しを行い
その後、既存を解体し、残りの棟半分を建設することとした
これによって福祉法ではクリアが難しく、かつ費用がかさんでしまう仮設施設をなくし
基本的に本設のみとすることで、コスト削減と法のクリアを図った。
これまで60人近い利用者が一つのリビングエリアで過ごす形態だったものを
ある一定人数によって区分けしたユニット形式とすることで
利用者が過ごしやすい「家」となる施設として計画した。
各ユニットは「縁側廊下」にて一つに繋がれ
またユニットは縁側廊下に対して大きく開放できることで、一体的な環境も可能としている。
縁側廊下は、廊下幅の広さ、光の量や風の量、天井高さなど様ざなスケールの環境を用意することで
各々の気分によって過ごす場所を選択できる居場所として機能する環境とした。
中庭を介して囲むように配置された平家のユニットによって段差のない空間とし
それぞれのユニットでの活動を眺められ
かつ個別のプライバシーなどが確保できる環境とすることで
利用者がより生き生きと過ごすための空間作り生活の中に各々で「居場所や活動が選択できる自由
RC造や鉄骨造を採用されがちな施設に木造を採用することで
より温かみのある優しい「家」を作り
利用者の生活環境の改善や、管理者の作業環境などを整え
利用者に対してだけではなく地域にも開かれ、環境にも馴染む
まさに里となる施設づくりをおこなった。
2023年度医療福祉建築賞
第29回千葉県建築文化賞 最優秀賞
千葉市都市文化賞2022 優秀賞
2022ウッドデザイン賞 入賞
施主
社会福祉法人 清輝会
場所
千葉県千葉市緑区高田
期間
2018.1-2022.12
構造
木造・一部鉄筋コンクリート造
規模
地上2階
建築面積
2,789.97m2
延床面積
3,116.43m2